黙想２日目。今朝の6:30、十二所（じゅうにそ）は1度。今を盛りと咲く梅の周りはうっすらと霜。足元のバルコニーには薄氷が。しかし、室内はそれほど寒さを感じない。

それはそうと、完全沈黙の黙想会は何十年ぶりだろう。指折り数えたら、司祭叙階後6年の1978年9月。36年も前ということになる！あの時は、一参加者としてだったが、今回はみんなの前に座る立場。それでも、沈黙の黙想はやっと念願かなったというほどに嬉しい。

誰に気を使う必要もなく、聖堂が三つもあって好きなところで好きな時間に祈れる。やっぱり、落ち着くのはたたみ。それに、朝の起床や祈りの時間の制約もないのも嬉しい。あくまで個人の管理下。おかげで、昨夜はいつものように9:30就寝、6時起床とたっぷり休めた。もっとも、今日の午後は、夕食後にも、全部で三つも話が入っているが…。

まだ、冬枯れの残る庭の周囲には、平たい板に十字架と留だけが記された高さ2m弱のこじんまりとした十字架の道行があって、第一留は谷を下った広場にある。庭の向こう、谷を挟んだ向かいの丘にも住宅地が開けているが、人工の物音が全く届かない、黙想にはもってこいの隔絶された世界。練馬に新しい黙想の家ができたので利用者がかなり減ったのだという。便利さから言えば仕方ないかもしれない。静寂さを良しとするならここの比ではないと思うのがだが…。

とにかくあの大仏様を訪ねる観光客でごった返す通りからは想像もつかない静かな山間の丘の上はまさに別世界。夏は涼しいにちがいない。そんな桃源郷での初めてとなる黙想会も山場を越した。平和を作る人になりたい、というテーマの元、ひたすら孤独の祈りを巡って、孤独の霊性談義。自分のことばかり話すのは流石にもういいかと。明日の2回は聖書に帰ろうと思った。もちろんザアカイさんと放蕩息子を待つ父親の話。

今日も早い就寝で幸せ。