家庭を超えて
初めての愛の聖母園のクリスマス。電車を降りて徒歩40分。ショートカットコースを勝手に作ってしまったのがいけなかった。お陰で二倍の時間を要したが、いい散歩になったのでよしとしよう。それに5分前には会場入りを果たせたのだから。
58名の子供たちが、一年間お世話になった協力者たちに感謝を込めて企画するものだという。今年のテーマは絆。会場のホールは百名ほどの招待者で一杯。園長シスターの挨拶は、さすがに人々の悲しみに直面している現場の人らしく心配りに満ちたもので心の近さを感じた。子供たちの聖誕劇に先立ってなされた理事長司祭の話は、まるで童話の読み聞かせのようなホットなものでいかにも彼らしかった。
聖誕劇は男の子と女の子の二人の解説者とステージに上る子供たちの共演という形で、解説付で無言のときもあればセリフのときもあるといううまく工夫されたもので、スムーズな舞台運びは見事だった。幼児たちの羊役も愛らしく羊飼い役の小中学生たちの世話の仕方もソフトで日頃の”兄弟姉妹”の生活ぶりが伺えてほのぼのとして、絆のテーマにふさわしかった。明るく伸びのとした低学年のリズム演技には子供たちが家庭にも劣らぬ家庭的な待遇を受けている証のように思えて嬉しかった。
小学生5名?のピアノ演奏もすばらしかった。この中から未来のピアニストが生まれるかもしれない。最後に十数名の手で演奏されたハンドベルもそれに劣らずすばらしかった。さまざまなサイズのベルが紡ぎだす妙なる音色はまさに”エンジェルス”の名にふさわしかった。各自の前に並べられたいくつかのベルを巧みに使い分け、指揮者との呼吸もぴったりでメリハリの聴いた演奏に会場からは溜め息にも似た感嘆の声と拍手が。アンコールがあっても良かったのだが・・・。”I believe the future..."の歌詞が入るはじめて聞く小学生の合唱には思わずウッと込み上げってしまった。「ソウダ、ソノキモチヲワスレナイデイキテホシイ!」
感動に涙することも多かった2時間だったが、冷え込んできた外に出たら子供たちの現実が思えて心が少しブルーになった。考えてみると、毎日が合宿のようなもの。朝目覚めて側にいるのは両親ではなくてお友達ばかり。時々ふとたまらなく心細くなることもあるかもしれない。そんな境遇を体験していない自分には想像しただけで心が凍りそうになる。そこらあたりのことは園側にとってはとっくにお見通し。そのため、できるだけ家庭的にするために小グループの生活様式をとっているとか。「愛された実感。」円満な人格形成の原体験。58名の子供たちのため毎日祈っているのはそことだけ。強く生きて欲しい。
今日は事務所の仕事納め。そして、クリスマス会兼忘年会。そして・・・ああ、年の瀬!
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