復活は一気に
聖なる三日間の大仕事が終わった。正確には、主の復活を祝うという大仕事に一区切りがついたと言ったほうがいい。持って回ったような言い方だが、言うまでもなく、
四旬節は40日なのに復活節は50日も続く。それは、四旬節が、公生活前の40日間、砂漠で断食された(マタイ4.2)主にならうためであり、過ぎ越しの祭りから50日目となる5旬祭にちなむものであるから、それ以上の意味があるわけではないとは思うが…。
考えてみると、主の復活の出来事は、出エジプト以来1200年余りにわたるイスラエルの民の波乱万丈の歴史に一気に決着をつけた文字通り驚天動地の出来事だった。もっとも、そう評価しないままの人々がいまだにいることは確かだが。キリスト信者にとっては、「一気の決着」といったほうがいい。いい、というとfbの親指を立てる仕草を連想させるので、少し軽いが、「一気の決着」は実は、復活の信仰に生きる者にとってはカギとなる言葉なのだ。気取って言えいえば、「救いの美学」なのだ。
人生そんなふうに一気に何かが好転することがしょっちゅうあるとは思われないが、しかし、「急転直下、一気に事態が好転してアレヨアレヨという間に長い間待ち焦がれ、祈り続けた家族の絆が戻った」話を聞いたのは四旬節に入ったばかりの先月半ば。神様が、「ここ」と思われた時、一気呵成に攻めたてられた模様。あまりにも想定外で、あまりにも急だったので泣き笑いだったという。
そういう、重大事件でなくても、自分の間違いにハッと気がついて誤った判断を下さずに済んだ、という体験は、大なり小なり誰にもあることだ。これも神さまの一気の美学。
50日後の聖霊降臨をもって復活節は終わるのだが、それは教会誕生の日でもあり、新たな派遣の日でもある。聖霊降臨と言えば、あの時も、轟音と共に弟子たちが一気に別人に造り変えられた時でもあった。そんなドラマチックな教会誕生を準備するのが復活節。準備といっても、何が起こるのか、毎日ワクワクしながら待てばいい?
*19日の説教音声。今日のミサ。https://dl.dropboxusercontent.com/u/32895775/1404202.mp3。
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