新しい福音宣教
司祭の高齢化はどうすることもできない自然の成り行きだとしても、司祭の老後をどうするかは喫緊の問題。骨折、入院、手術、そして回復に数カ月。しかし、懸命のリハビリにもかかわらず、車いすの生活となり、
司祭館に帰ることもなく、シスターたちの老人ホームに。事態は急展開。そんな中で、不安を口にすることもなく、かといって、「仕方ない」とあきらめの言葉を吐くでもなく、淡々と受け止めている様子はさすがに司祭だと感心したものの、どこか不憫でならなかった。本人の心のうちは読めないとしても、きっと複雑だったに違いない。
ボク自身は、一連の事態に対処する司祭や事務局のスタッフの相談に乗ることだけに終始して冷静を保っていたのだが、空港までかけつけた二人の司祭や信徒の見送りに、「別れ」を実感して心が騒いだ。
しかし、出迎えの園長さんの明るさと心配りの深さに、むしろ期待感が増した。「神父様、とお呼びするように。」数十名の職員にはすでに伝達済みだという。「お御堂はどこ?」神父さんの最初の質問に、園長のシスターが、「あ、そうでした。こちらです」とはじかれたように立ち上がった。
「私が、お手伝いしますから、ここで毎日ごミサをしましょう。病者の塗油もお願いします。」司祭を迎えて、シスターが心から喜んでいる様子が伝わり嬉しくなった。「神父様の新しい働きの場ができたね。」心底そう言えた。「入所、不憫」は雲散霧消。こんなにも司祭を歓待してくれるところがあったとは!
文字通り、秋晴れのさわやかさを満喫したような奄美出張だった。こうしているところにも、シスターからの報告の電話があったとの下からの内線。「今朝、早速、神父様と一緒にごミサを捧げました。お食事もちゃんとされて、お元気です。」
「新しい小教区、新しい福音宣教。」頑張ってほしい。
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神父様との劇的な教会での出会い、これまでのおつきあい、
そして病院での面会の日々を思い出し、寂しさもありますが、
それを乗り越える神父様の力強さ! とにかく嬉しいです。
司教様とシスター達の温かいお心遣い、信徒、病院スタッフの皆さんの支え、
そして、神父様の強靭な精神力。 総ての結実だと、感無量です。
奄美には一度行きましたが、また1年後位にぜひとも! 行きとうございます。
私事ですが、信仰年の開幕、たまたま大阪にいたので、
聖マリア大聖堂でミサに与りました。
あの時は、いつもお優しい松浦司教様とご一緒でした。
閉幕はぜひ地元ザビエルで、郡山司教様にフィナーレの喜びと、
今回のご配慮への感謝のご挨拶をさせていただきたい、そう思っています。
これからもよろしくお願いします。