目からうろこの卒園式
鹿屋カトリック幼稚園の卒園式は、従来の卒園式のイメージを大きく変えるものだった。先ず、式場がリズム室でも、クラスを合体させたのでもなく、聖堂。
しかも、仕切るでもなくそのまま。まるで、聖体訪問をしながら卒園式といった感じだ。創立がオープンなイタリア人宣教師だから?もうひとつ目を引いたのは園児席。一斉に前を向くのではなく、二手に分かれて左右向かい合う形。
園長先生の話が終わると、正面の演台が子供たちの間に移されたのにも驚いた。オヤオヤと思っていると、園長先生が演台の前に立って卒園証書の授与式。片方が済むと、園長先生が向きを変える。これも前代未聞だ。
証書には「所定の課程を修了したので…」の後に、園長先生のメッセージが数行続く。全部読まれるのは、最初の子だけで、後は名前だけ。志布志にいたころの証書の文言は「○○君あなたは3年保育を受けました。(メッセージ:忘れた)神様の祝福を送ります」で、子供の数が少なかったのでみんなに全部読んでいたものだが、42名となるとそういうわけにはいかない。さすがに歌も元気いっぱい。
ともあれ、圧巻は、証書を受け取ると、子供は、父母の席の中央に一列に並んだ父母のもとに行って手渡すところ。確かにそうだ。何故と言って、小さな体で3年かそこら、1,2歳から入園した子は4,5年にもわたって頑張った証をまず親に見てもらうという配慮がにくい。受け取った親は、周りから拍手が送られる中、何か言葉をかけているようだった。万感の思いに満たされていたに違いない。同席していた主任司祭が「ほのぼのとした卒園式」と評したがまったく同感。
もう一つ印象深かったのは、園長先生の話。「ありがとうさんが迷子になる話覚えていますね?」すかさず子供たちから笑での応答。おなじみの話だったらしい。「『あ、これもあたりまえ』『あ、これもあたりまえ』だったらありがとうさんが迷子になってしまいます。小学生になっても、ありがとうさん探しをやってください。」話が終わると期せずして拍手が。親たちにも受けたらしい。
心に残る卒園式だった。
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