遺産は心の旅
先日初めてお会いした方から本が届いた。添えられた手紙には「パラパラおめくりください」とあったが、著者が五島出身で、
四旬節に黙想会に出かけた福江教会所属だったということもあって、さらに、一度だけ会ったことのある有名な司祭に薫陶を受けたと聞いたことから、興味は尽きることなく最後のページまでめくることになった。午前中かけて読了。
信仰に生きたご両親のもとでの日々は、まるで生きた要理教育。母親の手にあまることは、「神父さまに」。学識の高い司祭にもかかわらず、訪ねてくるたびに誠実に応対されたという。休み明けの子供たちの話題は島外への旅行の話。それが許されない家庭事情は分かるが、それでも行きたいのが子供。母親は困り果て「神父様がどげん言うか、いっぺん聞いてみればよか」ということで、神父様に胸のうちを明かしたときに、教えてもらったのが、心の旅。その日以来、旅行のオネダリをしなくなったという。
読み進むうちに、両親の豊かな感性と信仰即生活の日常に魅せられ、ふと常不軽(じょうふきょう)菩薩のことが蘇った。「うちの玄関ば入って来たもんは、全員、男ならイエズス様、女ならマリア様が姿ば変えてきとるかもわからんけんさ」.日毎、千客万来。迷惑な人もいるだろうに、子供心にも、気になって尋ねた。「・・・なして、にこにこ迎えると?」母親の答えが先の引用。
読後の感想は、少し古典的な言い方だが霊的読書。市井で書かれた生きた信仰告白の書。にわかファンになった。
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