雨の霧島縦走
午前9:12、神学校以来40年ぶりとなる縦走に挑戦すべく山歩きの達人とえびの高原に立った。
あいにくの雨模様だが大した降りではない。なんだかワクワクだ。まずは韓国岳制覇を目指す。20年ほど前に甥たちと登って以来だ。標高1700m。さすがに霧島連山最高峰の風格というか、上るにつれ、霧も増し風雨はさらに激しさを増してきた。五合目で傘をカッパに代えた。8合目あたりだったか、ふと目を上げるといつの間にか潅木が姿を消し濃い霧の立ち込めるクレーターの崖が眼前に。思わずギョッとした。横殴りの雨に視界が悪くなったメガネを外すと本来のコースがはっきり確認できてホッ。このハプニング以外、韓國まではそれほどの難所なし。
この後が問題。ボクにとっては未踏のコース。はたして、獅子戸岳への下りコースにはかなり難儀した。雨にぬかるんだ粘土質の足場に何度足をすくわれたことか。木の小枝や成長した熊笹にしがみついて幸い無怪我。シューズもズボンの裾もたちまち泥まみれ。上半身はカッパのおかげで濡れることはなかったがズボンは無防備。350円ながらどれだけありがたかったか。谷底に降りてしまうのではないかと思われるほどに延々と続く悪路に「もしやコースを外れたのでは」との不安も。道標が欲しいところだ。
どこらあたりだったか、右はなだらかな斜面に左は低い熊笹。眼下はまばらに細い木が生えてはいるもののほぼ90度の急斜面。思わず右によろけた。そして、27年前の12月、北ルソンの山奥の教会を訪ねたときの木一本生えていない急峻な尾根道が蘇った。標高1500m以上もの高知に住む人々にとって村から村への移動はまさに登山。今では車が通うようになったと聞いたが・・・。
2時間ほど行ったところでバナナ一本。ぬかるみを過ぎた後は楽勝。12:16、新燃岳着。ということは歩き始めて3時間4分。饅頭2個と大きなオレンジで昼食。中岳への急な下りコースには板の階段があったが滑りそうなので脇道を使った。しばらく行くと野々湯に下る分岐点。ここから中岳には以前来たことがあるのでなんだかホッとした。中岳を過ぎるとミヤマキリシマがかなり開花。「つつじコース」の案内板に通常のコースを迂回する感じもしたが迷わず直進。なるほど満開には少し早いが七、八分といったところか。
1:32下山。4時間20分。下りでは右膝に違和感があったもののマラソンよりはずっと楽。走りもいいが縦走もいいものだ。しかし、達人からは「もう少し味わいながら歩かないと」のエローカード。次回はマラソン的登山を慎み、自然を愛でながらのもう少しスマートな山歩きを目指さなくっちゃ。
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