「喜びに喜べ」と言われても・・・、「そんなの無理ムリ」と言ってはいけない。

喜びに喜べ

毎朝鳴くモズはかわいい

毎朝鳴くモズはかわいい

久しぶりの種子島ミッション。ミニ黙想会のテーマは「喜びに喜べ」。今年3月に出版されたフランシスコ教皇の使徒的勧告。副題は「現代世界における聖性」となっている。説教の前に9月に日本語になった本の紹介。第1章は聖性への招き。諸聖人は私たちに寄り添い励ますためにいることを述べた後で、「身近な聖人」に筆を進める。しかし、聖人といえば、すでに列福、列聖された聖人のことばかり考えないようにとクギを刺し、「私は神の民の忍耐の中に聖性を見るのが好きです」と教皇らしい。「それぞれが置かれている場で、日常の雑務を通して愛をもって生き、自分に固有の証を示すことで聖なる者となるよう・・・呼ばれているのです」(#14)。

聖性への道は一歩から

帰りの高速船からの薩摩富士開聞岳

帰りの高速船からの薩摩富士開聞岳

少しおこがましいが、教皇のこの路線は、基本的にボクの路線と同じ。神学生時代の恩師の言葉は「自分の信仰を自分の言葉で語りなさい」だった。教理を説いたり、聖書の注解も必要だが、信者に説く前に、「そのみことばはあなたにとってどんな意味があるのか、どんな呼びかけを受けたのか」を分かち合いなさいと理解してきた。説教台に立つときだけでなく、一人の信仰者として生きるときも同じ。教皇は自分の言葉で語ろうと努めておられるのがよく分かるので親しみがわく。聖性という言葉は難しいが、それは小さな行動を通して実現すると説かれる。「たとえば、ある女性が、買い物中に近所の人と会い・・・陰口になったとします。でもその人は心の中で言います。『いけない。人のことを悪く言わないようにしないと』。これが聖性の一歩です」(#16)。

種子島ミサ説教音声

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