回想-聖書の世界を行く⑥ガリラヤ続編

イエス様のお墨付きをもらったペトロ

マタイ16.13以下「イエスがフィリポ・カイザリヤの地方に行かれたとき、弟子たちに尋ねて言われた。『人々は人の子を何者だと言っているか』。ある人々は洗礼者ヨハネだと言っています。…」。「それでは、あなた方は私を何者だというのか。」

シモンペトロが「あなたはメシア、行ける神の子です」と答えた。するとイエスはお答えになった。「シモン・バルヨナあなたは幸いだ。…あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。」

なるほど、どっしりと迫るヘルモン山に連なる岩。イエス様もお目が高い。ふさわしい場所を選ばれたものだ。その岩の下から湧き出る雪解け水。エゼキエルが見た幻が現実のことに思えて感動したものだ。「すると見よ、水が神殿の敷居の下から湧き上がって東の方へ流れていた」(47,1以下)。

「私はあなたに天の国の鍵を授ける。あなたが地上でつなぐことは天上でも繋がれる。あなたが地上で解くことは天上でも解かれる」(同上マタイ)。

地中海沿岸のカイザリアと違ってここは、年中雪の絶えないヘルモン山(2814m)の麓。ガリラヤ湖の源流をなす湧水が有名。澄んだ流水ではマス?が群れを成していた。ヨルダン川に滝はなかったと思うが、ガリラヤ湖に至る道のりには滝もあって驚いた。

乾燥した埃っぽいパウロの世界から一転して緑豊かなイエス様の世界へ。まさに、命の水の湧く福音の世界。しかし、そこはまた、パレスチナ人たちが虐げられ、ユダヤ人たちが豊かさと安全を独占する非福音の現実に直面させられる世界でもあった。

安全のため耕地に住むユダヤ人たち。斜面の不便なところにはパレスチナ人たちが。

安全のため耕地に住むユダヤ人たち。斜面の不便なところにはパレスチナ人たちが。

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