回想-聖書の世界を行く⑦ガリラヤ続編

カルメル山は繁栄の象徴

話しは突然変わって、BC9世紀のカルメル山。前回紹介したヘルモン山の麓のフィリポ・カイザリアでの「教会を建てよう」(マタイ16.13以下)の話から、写真にあるように、ガリラヤ湖の西、現在のハイファの町を見下ろす標高540mのカルメル山に。

古くから美、豊かさ、繁栄と幸福の象徴(雅歌7.5;イザヤ35,2;エレミヤ50.19)とされてきた。そのカルメル山で古来から伝わるバアル(神々の主神)の預言者がエレミヤによって殲滅された話。

エリヤよ、やり過ぎではありませんか?

バアルの預言者たちに剣を振うエリヤ

バアルの預言者たちに剣を振うエリヤ

列王記上18章1-40節に詳しい。450人もの預言者に勝利したエリヤの残忍さは半端じゃない。供の者に命じて捕えさせ全員を殺戮したのだ。この手の話になるといかに正統信仰の担い手とはいえ、ほかの方法はなかったものかと思う。

エリコ陥落時の話はもっとひどい

「彼らは、男も女も、若者も老人も、また、牛、羊、ろばに至るまで町にあるものはことごとく剣にかけて滅ぼしつくした」(ヨシュア記6,21)。

「神の名を汚す者発想が、イエス様を救い主と仰ぐ新約時代になってからも十字軍に引き継がれた。武力による制圧という発想はイエス様のメッセージと明らかに違うことに気が付かなかったところに、教会の歴史的見直しの必要がある。教皇フランシスコにはそんな思いを感じるのだが。

カルメル山からの眺望

カルメル山からの眺望

あ、また話が本題からそれた。ついでに言えば、エリヤは、アハブの悪妻イゼベルに命を狙われて逃亡する羽目に(列王記上19章1節以下)。

大熊教会にもツバメが

大熊教会にもツバメが

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