エリヤが逃げた先がホレブの山
その山に至るまでの道のりは砂漠。かつてナバテア人たちが利用した隊商路が今も残っていて、BC168-106と短命だったが、多くの外国人の往来で繁栄した。最終的にはローマに滅ぼされた。ちなみに、ヘロデアティパスの最初の奥さんはナバテア人。彼女を離婚して弟の嫁さんを迎えたので洗礼者ヨハネに咎められた。それで処刑した(マタイ14.1以下)。権力者たちのスキャンダルは今も昔も変わらない。
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隊商路の下にはこんな光景が
ネゲブの砂漠を通ったことがある人なら見たと思うが砂漠のど真ん中に信じられない絶景に遭遇。是非お見せしたい。
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たまに降る大雨は石灰質の地層にためられて地下水となって砂漠に滝が生じる。そして池をなしトンボや小鳥の飛び交う小川となり、やがてまた地中にしみこんで消える。
念願のシナイ山登頂
ところで、エリヤは逃げに逃げて最終的にたどり着いたのが、ホレブの山、つまりシナイ山(約2200m)。一行は、深夜に麓の宿を出て日の出直前に頂上に着くという算段。暗がりの中で客待ちのラクダ使いたちが大勢いた。中には利用したシスターいたらしい。
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雲がかかっていたので日本で見るような初日ではなかったが、極めて幻想的なものだった。
富士山に登ったことはないが、頂上は結構人でにぎわっているのだという。シナイ山も人でごった返していたので驚いた。中には、凧を飛ばそうとしている人や、朝日に向かって両手を上げて感極まっている人々がいたり。十字架のついた小さな礼拝堂まであった。
帰り道は同じ道を引き返すか、岩だらけの近道を行くかの二通りがあるというので後者を選んだ。途中で天国の門と呼ばれる門が二つもあった。これは二つ目。仲間の元気印のシスターが喜んでくぐった。
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ほかのグループにも近道の人たちが
ガイドさんによると、階段にすると3000段にもなるとのことだったが、階段があるわけではないので怪しい。いずれにしても2000m級の山肌を駆け降りるのだからかなりの健脚でないと難しい。結局ガイドさんと1人のシスター、それに2人の神父さんの5名だけだった。
麓の聖カタリナ修道院は6世紀に始まったもので、あのモーセが見た燃える芝の木(出エジプト記3,1以下)を囲むように建てられていて、訪問者は外壁にせり出した青々とした枝を見ることが出来る。出エジプトはBS1250年ごろと言われるから、あの乾燥した地で?、感動はなく、?の方が強かった。
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画質が悪いがモーセ時代から生きている?長寿の木
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