屋外活動
9時を過ぎた頃、時折小雨が舞うなか、子供たちがマットを運んだり、跳び箱を用意したりと運動会を見据えた体操の準備を始めた。今日は少し早めに失礼しようかと思ったがつい興味をそそられた。年長のA組さんと年中のB組さんは跳び箱と鉄棒前転に挑戦。年少のCさんたちは10センチほどのハードル越えと平均台。またぐのは簡単でも両足でぴょんと飛び越えるのはちょっと難しそう。例のケイテン君は小さな体に緊張感をみなぎらせハードルをにらみ、エイヤッ!と、飛び越えた。一つ一つに気合が入っていた。これは、跳び箱の基本練習かと思われた。次は平均台。平均台といえば両手を広げてバランスを取りながらわたるというイメージがあるが、Cさんの場合は這って渡る。つまり、平均台の上に腹ばいになり両足が落ちないように揃えて渡る。これも結構難しそうだったが、小さな両手で平均台を挟むようにしながら必死に渡り終えた。両足も最後まで落ちることはなかった。見ている方が思わず力が入った。
大変でも楽しい
思わず笑ってしまったのは、Bさんの跳び箱。飛びさえすればいいというものではない。着地の時は両腕をこぶしを握ったまままっすぐ伸ばし、ひざは折って背筋ピン。立ち上がって軽やかにマットから出て、白線のところで両手を広げてピシッと決める。あといくつか動作があったが覚えていない。最後はスキップで鉄棒に進む。こうして書くのは簡単だが、当事者たちにしてみれば、飛び越えることだけで頭がいっぱいなのに、手が、足がといわれてもこんがらがるばかりで、ひざを折るといっても中腰になったり、座り込んだり、指導を受けても先生と向き合っているので、いまいちピントこない。先生が向きを変えて分かりやすくしたつもりが、子供も一緒に向きを変えるので効果なし。先生が真剣なら子供も必至。この真剣というのは大きなメッセージだ。「ちゃんとしなければ。」子供の自覚が深まり何度でも挑戦する。それだけにグー!を貰った時は喜びも大きい。まさに達成感に満たされ、晴れやかに軽やかにスキップして鉄棒に向かう。
将来はメダリスト
Aさんともなると、さすがに手取り足取りの指導は見られなかった。それでも、直前の踏切はどの子にも難しいようだった。見かねて、「ココで片足で跳んで、ココで両足揃えてピョン。ハイ、やってごらん」飛び入りの指導は効果はなかった。それでも、軽々と飛び越える女の子がいたり、将来のオリンピックも夢ではない。ただ、でんぐり返りは先生の丁寧な指導が効いて、頭で逆立ちしてドーンとやっていた子が、すぐに「頭を中に引いてゴロン」ができるようになった。秋口までこんな光景が見られる。楽しみだ。
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