ショウジンブラ
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歩道を行くイモリ
奄美YOUCATミッション明けの昨日一日はいとこ邸でのんびり過ごすオフの日を満喫。夕方、信徒会長宅に招かれた。その前に、時折激しく降る雨の中、40分ほど近くを散歩して驚いた。雨に濡れた歩道わきの草むらから小さなイモリが何匹もはい出しているではないか。これはショウジンブラではないか!子供のころ、村のはずれにサトウキビを搾る水車小屋があった。山の麓を流れる用水路には沢山のイモリが泳いでいた。そのころの光景が天然色で蘇った。赤い腹が気持ち悪く、動くものは何でも捕まえて観察したりしっぽをつまんで引っ張り上げたりと、小さな生き物たちにとっては天敵のような悪ガキだった。
古里の自然は不滅
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全く放置された土地にも在来の百合はたくましく咲く
しかし、このイモリにだけは手が出なかった。ショウジンブラという方言での呼び名にも何やら汚らしいイメージがあって薄気味悪かったのだ。そのショウジンブラが目の前を超スローで行くではないか。思わず、60数年前にタイムスリップしたのではないかと我が目を疑った。あの水車も用水路もとっくの昔に姿を消していたからだ。水中にしか住まないのかと思っていたがどうやらじめじめしたところなら陸の上でも生息しているらしいと分かった。そんな話を会食中に話したら雨の日には普通に見かけるのだという。当時のものより小さく痩せて見えたのは、当時見たのが水中だったからかもしれない。いずれにしても、絶滅していなかったことが分かって嬉しかった。古里の自然は不滅。
花々も健在
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在来のグラジオラスは藪の仲でも裂く
「普通に見かける」と言えば、古里奄美は今花の季節。純白のイジュウの花も咲き出し、道ばたやチガヤに覆われた畑には山百合やグラジオラスが旬を迎えている。子どもの頃から見慣れた花ばかりで郷愁に駆られた。
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