頭目は信者

祭はこれからが本番だというのに次の訪問地へ。19日のアミ族の皆さんとの主日のミサ後の海鮮料理のお昼で、種子島でよく食べたナガラメが真っ先に出てきたのには驚いたが、何よりも驚いたのは、高級食材のカラスミが刻みキャベツの上に山盛り!3分の1に減ったところでパチリ。エビもたくさん。煮たものなので安心して何匹も食べた。お昼の後で向かったのは、収穫祭の踊り。

高い屋根で四方吹きさらしの大きな建物は農産物の集荷場のようだった。収穫祭には地域中の老若男女が集う踊りの場となる。着いた時には、この日のために各地から帰省した若者たちによる踊りが始まっていた。信者もたくさん参加しているようで、曾司教さん一行に気がついた男性が屋根の下の長老が座る最上席に案内してくれた。

踊るのは先ず学生や若者たち。着る衣装にも違いがある。半纏に似た衣装は太ももまでの短いもので一見ミニスカートにも見えるが、スコットランドの楽隊のスカートにも似ている。3色ほどの丸い飾りのついた帽子をかぶり、足に脚絆を巻いているのが中高生に大学生の年少者。脚絆なしは社会人の若者。帽子なしは既婚青年。本来男の祭りで女性は除外されていた独身の若い男性だけの踊り。が、最近ではガールフレンド同伴が普通になったという。なるほど着飾った女の子たちも嬉々として踊りの輪の中にいた。

やがて、コーリャン酒のサービスが始まった。杯は竹製でも故郷奄美のタネオロシより格式が高い。溢れるほどの杯を右手に持ち、身を屈めながら下からスーッと目の前に差し出す。いかにも、「謹んで献上いたしまする」といった風情で、特別の作法もないまま差し出されるコップ酒の故郷よりいいね!女性は大方断るが、男性はほぼ全員受けていた。中には、「アンタがやれよ」という仕草をしてサービス係に飲ませる人もいる。ボクはもちろん受けた。レストランで飲んだのと同じだった。

しばらくすると、羽のついた冠を被った大柄な男性が現れた。手には、長い木の杖を持っている。信者で、収穫祭の責任者。司教様が「頭目」だと教えてくださったが、日本語で頭目頭目は信者。と言えば「山賊の頭目」などと、いい意味には使わないように思うので少しおかしかった。そのせいでもないと思うが、頭目のはにかんだような笑顔が少年のようでなんだか愛らしかった。任期4年を勤めているところだという。隣に座ったご老人は元頭目で元カテキスタ。いまでも、収穫祭の熱心な推進者の一人。踊り連が床に置かれた2mほどの割竹の束を踏むのは悪霊を追い出しているのだという。なるほど、プロテスタントが「収穫祭は迷信」といって参加しない理由が分かるような気がした。(続く)

 

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