庶民派司教さん
3時15分、バスでホテルを出てハイメン教区カテドラルに移動。スリランカでもそうだったがここでも楽隊の出迎えを受けた。全員、真っ赤なネクタイにタイトスカート姿の女性。前回訪問したアパートを併設したような教会のイメージとは随分違うもので、ゴジック様式の尖塔がどこかヨーロッパ風で何故か心を和ませてくれた。ヨセフ司教様は2009年に叙階された新進気鋭の48歳。香部屋での初対面は、人を安心させる笑顔で握手、庶民派の好印象。
開会宣言
真っ赤な侍者服に身を包んだ6名は良く訓練された若者たちで頼もしかった。ミサ中の聖歌は力強く、男性も力一杯歌う姿は韓国の教会を思わせた。中国で誕生し、教区に奉仕することを召命とするシスターたちも若々しく、日本の事情とは随分違う。鹿児島の青年が描いたネットワークミーティングのポスターに登場するシスターはシワの刻まれたおばあちゃん。これが日本の現実。アジア代表による開会宣言で第42回アジア会議が正式に開幕。
自由闊達
ミサ後、場所を変えての歓迎夕食会は、いくつもの丸テーブルが用意され、さながら結婚披露宴会場。日本、中国、アジア代表は同席でお隣は司教様。 ワインでの乾杯の後は、例によってご馳走に次ぐご馳走。そのうち、司教様は席を立ち、各テーブルを回ってご挨拶。これは日本を思わせて親しみ倍加。見ると、まだ少女の面影の残る若いシスターたちもにこやかに勢いよくグラスを傾けていて嫌味がなくむしろアットホームでこれも好感大。中国の教会といえば、どこか緊張した硬いイメージがあるが、自由でのびのびと活気に満ちているのに驚いた。
祝福のうちに
中国の宴席文化の特徴は乾杯に次ぐ乾杯。よそではおとなしそうに見えた中国代表の奥さんもすっかりくつろいで自ら乾杯の音頭をとって盛り上げるかと思うと、挨拶から帰った司教さんは司教さんで「もう一度カンパーイ」みたいなことを言われて賑やかさ倍加。それにつられたように、あちこちで大声での「カンパーイ!」が展開し、「宴もたけなわですが、お二人の司教様の祝福をいただいて終わりたいと思います。どうぞこちらえ」ということで壇上へ。一連の流れは日本と全く同じで日中の教会の近さを実感した晩餐会だった。
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